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覆面作家企画8 Cブロック感想+推理メモ

こちらは「覆面作家企画8」Cブロックの感想と推理メモになります。
ネタバレにはそれほど配慮していません。推理もそのまま載せておりますのでご注意ください。
感想と推理 
意気込みあとがき

C01 その手が隠したものは

感想
その手があったか…と唸りたくなる手口でしたね。手だけに。決して誉められた話じゃないんですけど、なぜか読後感爽やかでした。
メモ
「リノリウムの床」これを使う方は同世代という先入観が。「良い」「後は」「無い」「消える物」「上手く行った」「わからない/分からない」
推理
財油雷矢さん
「後は」派は星さんもそうだったのですが、最新作でも使われていたということでこの方。あとは多分、同世代かなって…(違ったらごめんなさい)
参考文献
「異世界行ってもチーム・グリフォン!」

C02 月下鴨川、モノノケ踊りて、絵師が狩る。

感想
こういう幼なじみっていいですよね! ややっこしく拗れてるようでものすごく単純なようで…その関係性に萌えます! 物語自体も一貫して非日常的な影が差していて、すごく雰囲気のあるお話でした。
メモ
「肯く」「幼馴染」「わかる」「やさしい」きっと普段から美文を書かれる方だと思いました。
推理
糸さん
C09とも特徴が一致したんですが、一文の短さ、「やさしい」をひらいていた点からしてこちらだと思いました。
参考文献
「白兎と金烏」「シャーロック・チルドレンに祝歌を」

C03 死の手招き

感想
死生観が変わっていく過程がすごく面白く読めました。ラストの展開が運命的で好きです。こういう心境で老いていけたらいいなあ。
メモ
「無い」「事」「因みに」「関わらず」「分かる」「居なくなった」
推理
久佐馬野景さん
変換がいくつか一致しないのですが、この語り口調はこの方っぽいと感じます。
参考文献
「終わる世界の焦点街」「川島麻子と現代妖怪」

C04 なにも宿らない

感想
主人公めんどくさい人すぎて好きです。「やったーピアノ弾き放題!」とはならずひねた見方をするのは、挫折を経てもなお失われない気概からなんだろうなと感じました。
メモ
「わかる」「訊ねる」「気づく/気付く」結構難しい言葉を使う方。
推理
カイリさん
C07も候補だったんですが、カイリさんは「子ども」派なので。あと言葉の選び方もこちらかなと。
参考文献
「満天通信」「金のじょうご」「角砂糖」

C05 鏡の中にいて私の中にいなくてあなたの中にいるもの

感想
文体のポップさとは裏腹に結構怖いお話でしたね…。でも怖いと思うのは私が凡人だからで、主人公にとってはむしろ日常であり、当たり前の世界なんでしょうね。
メモ
徹頭徹尾可愛い女の子の口調。前回も出られてた方だと思います。
推理
天菜真祭さん
この文体のポップさはこの方という気がしました。一人称の語りは過去作とも一致します。
参考文献
「ね、あなたの笑顔も食べたいな」

C06 憎たらしい愛にさながら

感想
きゅうりの味噌汁は知らなかったです。でも味噌漬けには合うから味噌汁にも合うのかな…。夫婦の愛が静かに伝わってくるとてもいいお話でした。
メモ
「ひとり/ふたり」「けっして」「子ども」「仕舞い場所」「おまえ」はひらくけど「彼奴」なのはフェイクでしょうか。
推理
星宗介さん
最新作と過去作の漢字遣いが違っていて苦労しました…。作風的にもここかな、という気がします。
参考文献
「歩け、クローゼット」「シー・エイチ」「彼らが別れるたった一日前のこと」

C07 迷い子の手

感想
普段は現代ものばかり読んでいるので、違う世界とコネクトするお話はちょっと私には難しかったです…。でも映美ちゃんの息苦しさ、行き場のない気持ちは十分に伝わってきましたし、そこに寄り添う思いがあったという展開はとても素敵です。
メモ
「子供」「みな」「飲みこめなかった」「抱きしめた」「わかりきっていた」地の文はそうでもないのに、会話に読点が多い。リズムを読点で作る方。
推理
はなふじマディ子さん
「子供」派であること、会話内の読点の位置などがこの方だと感じました。改行の少なさも第七回作品と一致します。
参考文献
「甘やかな墓標」「幸福な娘」「小さな世界」「魔法使い」

C08 ナインティーン・イレブン

感想
ジーンさん、というと第七回にも同名の登場人物がいたような…。この名前(遺伝子?)にはそういう意味があるんでしょうか。疾走感で悪人ももやもやも捻じ伏せるような、いい青春ものだと感じました。
メモ
行頭開けがない箇所がいくつか。体言止め多め。一文長め。「さぁ」「片を付ける」
推理
不適合作家エコーさん
C10と迷ったのですが、行頭開けなしと体言止めでこちらに。小さい「ぁ」派なのも一致。
参考文献
「星の降る夜」「ベジタリアン〜焼肉屋で牛の霊に会ったら〜」

C09 プディヤの祈りは銀の蝶になって

感想
プディヤちゃんもっとお姉さんかと思ったので、年齢が出た時「!?」ってなりました。さすが、しっかりしてるなあ…。そして自らの務めをしっかり果たすところ、そこに至る心の動きがとてもよかったです。
メモ
ルビ遣い。「なつかしい」「うつむいて」「子ども」画数が多いとひらくのかな。多分前回出られていた方。
推理
冬木洋子さん
C02と最後まで迷いましたが、文体はこちらの方が近いと感じました。あと冬木さんは子供の台詞回しが児童文学風なので。
参考文献
「After Pandora -溺れゆく希望-」「里菜と竜兄ちゃん」

C10 奇病と難病

感想
病気のせいで理屈っぽく、それでいて臆病になっていた主人公に嵐のような出会い。友情こそ結べなかったけど、彼のことをずっと覚えてるんだなあ…。彼の側から見た物語も覗いてみたかったです。
メモ
「わかる」「裏付ける」「怖くない」地の文も会話もこのブロック内では結構特徴的。
推理
彩真 創さん
いくつかの漢字遣いの他、重要なシーンで句点を置かないところ、台詞回しから受ける印象でこちらに。前回参加されてるのでC08ではないはず…これも手の内でしたら、参りました。
参考文献
「天使が勝手に召還されました。」「右ニ剣、左ニペンヲ…」「その名は薬師<くすし>」

C11 トゥルーエンド

感想
ものすごいスケールの大きなお話でした。ここまで来ると「私」はもう人間ではなく、統合思念体みたいなものなんじゃないでしょうか。人が一生で得られる以上の情報量を蓄え、知り得ている彼女にとって、小さな幸いを得るエンドはトゥルーではないでしょうね…。
メモ
行頭開けは最初の一行だけ。「歩いて来た」「分かる」「おっしゃる」「子供」
推理
木兎みるくさん
「〜来た」「分かる」が一致。ピクシブ読ませていただいて、男性の色気を書くのがお上手だなーと思いました。
参考文献
「クビをキレ」ピクシブの二次創作(人物名がタイトルに入ってるので伏せておきます)

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